米大統領選挙本格開幕(相場から見たアメリカの政権の特徴)
January 4, 2008 1:07 PM written by

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あけましたおめでとうございました。ロベルト本郷です。

アメリカ大統領選挙がいよいよ本格化してきます。共和、民主両党の候補者を選ぶ予備選を経て、本戦に突入する形なのですが、予備選の開幕州のアイオワ州が今日(日本時間の4日)に行われます。

僕自身、選挙権があるわけではないのであれですが、純粋に「リーダー」として重要だと考える「人のココロを動かすことができる」資質からいうと、民主党のバラク・オバマ候補がイチオシでございます。

ここで、相場から見たアメリカの政権の特徴と、今回の選挙結果による国としての動きを備忘録がわりにまとめておきます。

■ 政権による相場、経済 [過去]

  • 1953年から2006年までの間、民主党政権における実質GDP成長率は4.2%であるのに対し、共和党政権は2.8%
  • 1960年以来、Core PCEインフレ率は民主党政権においては3.25%、共和党は3.87%
  • 1900年以来、ダウ平均は民主党政権時期においては年率13.3%上昇、共和党政権では7.1%上昇

一見、民主党政権が優れた運営をしているという風に見えますが、実際に政権時代に行われた施策とそれが効果を示し始めた時期というのは異なる場合もありますので、一概には言えないと思います。

ただ、民主党は伝統的に「大きな政府を志向、民衆の味方」であり、ヘルスケアやエネルギー、防衛などの産業は民主党政権においてはさほど良いパフォーマンスを出せない傾向にあります(☆ ここ、どういうことだ?)。逆に共和党は「小さな政府を志向、企業の味方」である傾向が強いです。

■ 民主党政権になったら [今回]

  • 2010年で切れる一連の減税策が廃止される。特に15%だった配当税率が4割近くになるだろうということで、配当イールドの高い銘柄にはネガティブ(税引き後の実質リターンは2割ほど減るはず)。
  • 最高税率の引き上げ(35%→40%レベル)
  • Universal Healthcareの導入 → アメリカには国民皆保険制度がないため、保険非加入者が全体の1割とも言われている。
  • エミッション関連の規制導入 → Carbon Taxというよりかは、Carbon排出権をオークションで購入する形になると思う。

■ 共和党政権になったら [今回]

  • 2010年の減税策は継続
  • 企業税率の引き下げ(現在35%は日本(4割)以外では世界で最も高い。30.5%付近?)
  • 温暖化関連のハナシはトーンダウン
  • 不法移民の規制

■ GDPと移民のカンケー

共和党のところで書いてある、不法移民の規制、というのはかなりトリッキーだと思います。

GDP成長とは、雇用(あるいは労働人口)成長+生産性成長と言い換えられます。アメリカでは前者が約1%、後者が1.5~2%であるので、長期のGDP成長率は2.5-3%程度であると考えられています。

これが、ベビーブーマーの引退とともに、労働人口成長率が0.5%ほどになるといわれており(戦後平均は1.6%ほど)、GDP成長の大きな減速要因になりえるという状況です。

この状況では、移民は「国の問題」ではなく、むしろ「国の財産」ではあるのですが・・・なかなか不法移民を法的に認めるわけにもいかないですし、事実上の黙認状態だったわけ。

ここにメスを入れるというのは相当なパンドラの箱だと思いますが・・・。

■ 翻って日本

休み中にグリーンスパンの自伝を読んだのですが、彼曰く、「先進国における生産性の伸びは3%が限界、Emerging諸国は技術水準の向上余地があるので、3.5~9%もありえる」とのこと。

アメリカと同じ生産性成長である1.5~2%と仮定すれば、もし(もしですよ)労働人口が年率2%で減ったら、「GDP成長が理論的にゼロの国」になってしまう、という・・・。

僕個人も、日本の成長性を上げるには、出生率上昇か、移民受け入れしかないと思っています。

【百式管理人のコメント】

今年はいよいよ米国大統領選挙ですね。ネット上でも盛り上がっていますが、誰が勝つと相場がどう動くのか、という感覚がある人は少ないのでは(僕にはなかった・・・)。こうして簡潔に歴史上のデータをまとめてもらうと投資判断にも活かせますね(これをもとに自分で調べて、というステップが必要ですが)。

大統領選挙の情報はこれからどんどん流れてくると思いますが、それが自分にどう活かせるかを考えつつ租借したいですね。そのための基礎として今回の記事を読まれるとよいかと思います。

それから文中にあるグリーンスパンの自伝ですが、以下ですかね。念のため貼っておきます。

波乱の時代(上)

» 波乱の時代(上)

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