インド視察で感じたこと【Ⅱ】 ~ 「これからの国」が持つエネルギー
September 19, 2007 7:00 PM written by

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さて。インドについての続編です。

今回の訪問の目的は、日本企業の現地法人とインドの代表的企業をまわって「国の持つ雰囲気」をつかむことでした。会社の財務や決算内容は離れていてもネットで見て分析できますが、暗黙的な”空気感”をロベルトは非常に重要視します。

ということで、今から今回書く内容もすべて感覚的なものですのでご了承ください。

■ インドの人は、期限はあまり守らないが、義理堅い

某商社の方のオコトバ。インドのIT企業、Infosysでも同じ話題になったのですが、『責任を持たせて仕事をさせる』というのが何よりも大事なのだそうです。Infosysも、グローバル企業であるIBMやらアクセンチュアやらから、人材引き抜きのプレッシャーが常にあるみたいですが、なぜ人が流出しないか(少ないか)は次の理由によるそうです。

「先進国の企業は、インドを未だに『ローコストにしては優秀な人材』としか使わないし、見ていない。そのメンタリティーを彼らが持っている限り、人材はここにとどまる」

考えてみれば、Infosysは、GEやBTといったグローバル企業のEnd-to-EndのITサービス(戦略コンサルからアウトソースまで)を提供しているわけですから、そういう意味ではIBMやアクセンチュア、ひいてはマッキンゼーやボストンコンサルティングと競合する仕事をしているわけですよね。

■ インドの毎月の携帯電話加入者数は世界の7割。それを主導しているのは『農民』

これも意外でした。毎月の世界の携帯電話加入者純増数は1,000万人くらいなのですが、インドは700万人です。スゲー!

ちなみにインドの携帯電話のほとんどはプリペイド式で、携帯キャリアーはSIMカードのみを販売しているそうです。GSMという2.5世代的なネットワークを使って、端末はほとんどが中古とのこと。

携帯電話の加入者は、僕は”豊かになってきた中産階級”がドライバーだと思っていたのですが、実は農民が主導しているそうです。曰く、インドは農作物をおさめるときには今まで市場(デリーとかの都市)での販売価格を知らなかったから、言い値で売らざるを得なかった。だが、携帯電話を持ったことで、気軽に現地での販売価格を知ることができるようになった、とのことでした。なるほど!

ちなみにインド最大手の携帯キャリアーはBharti Airtelという会社です。すごい株価だ↓

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■ 日本の対インド投資は中国の25分の1

これは2005年のデータでちょっと古いのですが、JETROの推計です。対中投資が65.8億ドルに対して、対インド投資は約2.5億ドルとのこと。25分の1です。(数字訂正しました。ご指摘ありがとうございます> elmaaさん)

某商社の方のお話によると、商社内でもインドの駐在というのは、「あぁ、何かやっちゃったのかな?」といわれる(!)そうで、今でもインドのイメージは「あのお腹の痛くなる国」というイメージだそうです。

商社でさえそうなんだから、僕みたいな一般人もそういうイメージを持ってました。正直いって。

逆にインドは日本を諦めてはじめているようです。

「エビを輸出するとき、日本に剥き身エビを輸出すると数匹に背腸がついていただけでつき返されてしまう。中国は丸ごとごっそり買ってってくれる。」

・・・まぁ日本を相手にしなくてもいいか、と思ってしまいますよね。

■ インドの人口ピラミッド

よく言われることですが、中国は一人っ子政策を続けていたため、人口は2025年あたりをピークに(最近はもっと早まるとの予想も)減少に転じます。

インドは人口の半分が24歳以下、3分の1が15歳以下です。企業取材も、若いIR担当が口から泡飛ばしながら、目を輝かせながら、国の将来、会社の将来について熱く語ってます。この熱さは今の日本にはなかったです。

ちなみにアメリカのMBAでの合言葉は、『インド人を黙らせろ、日本人を喋らせろ』みたいですね(笑)。

■ 才能を素直に尊敬するインド人

これも意外でした。意外というよりかは知らなかったというのが正しい表現かもしれません。でもあれだけカーストやら宗教が乱立する中で、比較的少数派であるソニアガンディー(イタリア人のカトリック)や現首相もマンモハン・シン(シーク教徒)が一国の宰相になれるわけですから。

その意味では、43代も続いているのに未だに女性や黒人の大統領が誕生していないアメリカよりも、進んでいるのかも。

■ 美人が多い

インド人はマジで美しい人が多かったです。ホテルにも航空会社にも。いや本当に深刻な「一目惚れインフレ」が起こってました。

航空会社は今熾烈な競争をしていて、今まではAir Indiaだけだったのですが1991年に民間開放されてから、Air Sahara、Jet Airways、Air Deccanなどが参入し、この数年でさらにKingfisher(ビール会社)やSpice Jet、Paramount Airways、IndiGo Airlinesなどが参入しています。

こういう人↓が結構な頻度でいるんですよ・・・そりゃもう、一目惚れの乱発です。はい。

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■ 最後に

もちろん、僕自身が今回の訪問ではインドの「上澄み」の部分しか見てこなかったことは確かです。

  • 識字率(特に女性)が未だに高くないこと
  • GDPの4分の1が農業で、農地の半分以上は灌漑されていないこと
  • 南北格差
  • インフラの問題
  • エネルギーを輸入に依存している

・・・などなど、インドという国が抱える問題は沢山あります。

それでも尚、

  • 国の将来を熱く語る若い優秀な人間の存在
  • 世界の第一線で活躍してからインドに戻ってきて教育に励む人材
  • カオスの中で見える「将来」

に、僕は心を動かされました。このエネルギーがある限り、国は発展していくと思います。帰国後、すぐにこの国に投資したことは言うまでもありません。

【百式管理人のコメント】

前回に続きインドの様子をレポートしてもらいました。個人的には各国の人口ピラミッドはすごく気になるので「インドは人口の半分が24歳以下」にはびびりました。これで人口が少ない国だったらあれですが・・・インド、すごいかも。

前にロベルトが言っていたように日本の時価総額は世界の10分の1。分散投資を考えると海外に投資したいところですよね・・・どこの国に投資すべきか、その際には何を見るべきかのヒントになりました。

インドシリーズはまだ続くのかな?どちらにしろロベルトの次の記事を楽しみにしたいと思います。

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コメント一覧

これは2005年のデータでちょっと古いのですが、JETROの推計です。対中投資が65.8億ドルに対して、対インド投資は65.8億ドルとのこと。25分の1です。

数字間違いではないですか?

by elmaa | 2007年09月29日 01:11

> elmaaさま
ありがとうございます。約2.5億ドルでした。訂正しましたー

by ロベルト本郷 | 2007年10月05日 19:32

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