ロベルトからの回答(ROEの基礎知識について)
July 15, 2007 8:02 PM written by

こんにちは。ロベルト本郷です。フットサルでW大学の学生に、『足が止まってますよ!』って注意されました。平成生まれは手厳しいなぁ!
さて前回の記事で百式管理人先輩からいくつか質問を受けました。さっと答えられるものに回答しておきます。
■ ROEの計算式はわかったけど、結局ROEを知っておくと良いこと(悪いこと)って何なの?
たとえばROE 10%という数字をみただけでは、個人投資家がそれを知ったとしても、それが要因で株で儲かることもなければ、損することもないでしょう。無責任っぽい発言になってしまいましたが、株価の反応というものは突き詰めて言えば「変化率」です。
例えばROEが2%の会社が4%になればそれは改善だし、16%の会社が10%になれば悪化、になるわけで、株価もその方向性に反応するわけであります。なのでROEを見る際は絶対値だけではなく、変化率を見るようにしましょう。
また、ROEを重要視する投資家は、個人よりも機関投資家だったりします。なぜなら、個人投資家は「今は儲からない時期だから全部キャッシュで置いておこう」とかできますが、機関投資家は預かったお金は基本的にどこかには投資していないといけないからです。
そして、機関投資家の運用の目標は、インデックス(日経平均やS&P500など)を上回ることなので、投下資本を効率的に運用してくれる会社を評価する傾向にあります(この場合の機関投資家は、従来のLong-Onlyの投資家タイプをさします)。
■ ROEはどう見ればいいのか?またどう使えばいいのか?たとえば「ROE 10%」という数字があったときに他に何を調べるべきなのか?
ROEとは「集めたお金(株主資本)を使ってどれだけ毎年リターンを出しているか」の指標ですので、ROEが高いと投下した資本の回収が早いということになります。
では、ROEは高ければ高いほどいいのでしょうか?計算式をご存知の方はわかると思いますが、ROEを増やすには分子(純利益)を増やす方法と、分母(株主資本)を減らす方法があります。
つまり、借金(負債)を増やせばROEは上がる、ということです。ファイナンスの初歩で教科書に出てくるのROEの分解式をここでおさらいしてみましょう。
ROE=収益性(売上高利益率)×効率性(売上/総資産)×財務レバレッジ(総資産/株主資本)
よって、ROEを見る際は、この3点をチェックし、他企業もしくは前年度と比べてどこがどう変わったかを見ることが大事です。
■ ROEについて知っておくべき感覚的な数値や事実はあるか?(どこそこの業界はROE XX%だとか、ROEが特に高い/低い企業はどこなのか、とか)
僕がぱぱっと思いつくのは以下のような項目です。
- 日本企業のROEは低い(10%弱)。米国は15%ちょっと。
- 負債(あるいは他人資本)が多い企業のROEは高くなる(例えば証券会社)
- 無借金経営企業のROEは低くなる。
- 債務超過直前の企業はときどきROEが100%を超える(笑)
他の質問に関する回答についてはまたの機会に!
【百式管理人のコメント】早速、質問に答えてもらいました。多謝!
特に三つ目の回答は参考になりました。ROE XX%といっても基準となる数値がないと判断できませんよね。こういう「業界では当たり前じゃん的な数値」を聞きだしていろいろな数値に慣れ親しみたいところです。
それから前回も出ていた「無借金経営企業のROEは低くなる」ですが、逆を言えば「借金をするとROEは高くなる」ということですよね。
これ、ちょっと考えればわかるのですが、最初、直感的に「?」となってしまったのですが、「借金=悪いこと」と考えていたことが原因だと気づきました。こういうステレオタイプは少しずつ是正したいところですね。勉強になりました(← すごく頭の悪いコメントをしているような気がするが・・・まぁ、いいです)。
Info: ファイナンス | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック (0) | ↑


