ロベルトからの回答(株主資本コストとファイナンシャルリテラシーについて)
July 13, 2007 11:44 AM written by

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こんにちは。ロベルトです。高校生のとき、新大久保でなぜかポルトガル語で話しかけられたことがあります。学ラン着てたのに。以来、自称コスモポリタンです。ちなみにまたいとこは本当に日系パラグアイ人です。Yeah!

さて、3回のエントリーなのにすでに、百式管理人さんから沢山の質問がたまってきたので w、ここで一問一答形式で答えるっす!『答え』というよりは、『僕の意見』なんですけどね。

では、最初の質問群。

  • 株主資本コストって一般的にどういう数値になるの?これって負債の場合の利息と同じ意味合いだから、%で示されるのだよね?負債の利息が1~3%ってことはもちょっと高くなるってこと?
  • 「自己資本だけで経営して、高い利益を出すということは、非常にハードルの高いこと、あるいは贅沢なことなのです。」、ってもうちょっと詳しく。ハードルが高いってのは海外企業でさえ無理なのに日本企業では無理ってこと?また、贅沢ってどういうことなんだろう?

企業の格付けや調達額によって、負債の利率は違います。が、一般的に収益モデル(やLBOモデル)等を組む場合は、TIBOR+200bpsで考えます。TIBORは日々変動しますが、大体1%前後です。なので、3%前後が負債のコスト・・・になります。もちろん、金利が上昇すれば、負債コストも上昇します。格付けが低くても、またコストは上昇します。

株式資本コストはもう少しトリッキーです。前回のブログでも書いた算式が使われます。

株主資本コスト =リスクフリーレート+リスクプレミアム×β

ここでのリスクフリーレートは、通常10年債の利回り(最近だと大体1.9%)が使われます。リスクプレミアムとは、『長期債に投資しない代わりにその企業に投資すると得られる(と考える)リターン』です。ここは完全に企業によって違いますが、一般的には3-8%の間といわれています。

βとは、『リスクプレミアムを取る際のリスク』になります。求め方は『個別銘柄変動率と市場変動率の共分散を市場変動率の分散で割る』なのですが・・・本当にラフに言ってしまえば『βが1.2だったら、株式市場が10%上昇したときに12%上昇する(逆もまた然り)』です。要は、リスクプレミアムを実現するのに必要な(取らなくてはいけない)リスクですね。

だから、例えばトヨタの株主資本コストは、

1.91% + (7.472% × 0.94)= 8.933%

になります(数字は某金融端末からw)。

したがって、負債コストが3%前後に対して、株主資本コストは5~10%(本当は)かかる。つまり、「調達コストが高い方の資金で運用している → より高いリターンを出さないといけない」と考えています。

では、次の質問群。

  • これってつまるところ経営者向けの内容に思えるのだけどファイナンシャルリテラシーをあげたい個人にとってどういう意味があるの?
  • いきなりいまさらな質問だけど「ファイナンシャルリテラシーを高める」ってどういうこと?どこまでできたら「この人、ファイナンシャルリテラシー高いねー」となるの?

うーん、これは僕自身がファイナンシャルリテラシーが高い人間だとは思っていないので(まだまだ発展途上!)、『僕のほうこそ聞き鯛!』と思っているのですが・・・自分の中では、『世の事象をリスク、リターンで見極める"軸"を持つ』ことだと思います。

例えばROEで言うのならば、

丸井(8252)のROEは1.02%である(2007年3月期)

丸井の負債合計(過去2年の平均)は3119億円で、自己資本合計は4196億円

負債と自己資本の比率は43:57

負債コストを4%と仮定。株主資本コストは10%くらい。

平均資本調達コストは4%X0.43+10%X0.57=7.42%

これでROE1.02%っておい!

みたいな、『連想がつながっていく状態』を作っていきたい、という感じです。日常生活でもそうです。

例えば、新橋駅のWINSで馬券握り締めているおじさん達を見て

競馬って儲かるのかな?オッズってどうやって決まっているんだろう?

賭けられた金額の75%が分配されるらしいぞ。

ノーリスクで25%も儲けてるのかYO(運営コストもあるけどさ)!JRA、おいし杉。おじさん達、かわいそ杉。

おじさん達、20回もやれば全員がスッテンテンになるんじゃね?

宝くじだって・・・(以下同文)
競艇競輪だって・・・(以下同文)
パチンコだって・・・(以下同文)

・・・みたいな連想をしていくと、面白くないっすか?

ふんじゃまた。

【百式管理人のコメント】

質問に回答してもらいました。ちょっとすっきり。10年債の利回りとか日常的に意識していいられるといいですよね。

ただ、「TIBOR+200bps」がよくわかりません・・・TIBORは検索して「東京の銀行間取引金利」だとわかったけど、200bpsって??2%という意味はわかるのだけど、bpsって何の略だろ。通信速度じゃないよねぇ・・・。

それから後半のお話はなるほど、そう使うのか、と納得。これでROEとかがぐっとわかりやすくなりました。こうやって調べていって「あれ、おかしくね?」とかいう会社を探すわけですな。

勉強になりました。ロベルトありがとう!w

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コメント一覧

ここで言う、bpsは通信速度でも一株当たりの純資産でもなくてw、Basis Pointの略ですね。

1bpsは0.01%のことです。

例えば、
1%の変化があった = 100 basis pointsの変化があった
となります。

TIBOR=1%前後+200bps(=2%)=3%前後ってことです。マニアックなWACC計算で使用しますw

by 通りすがり | 2007年07月13日 12:26

こんにちは。
ロベルト本郷さんと百式管理人さんの掛け合い、
楽しませていただいております。
なんか、掛け合い形式のブログ、新機軸っぽくてイイですね。

ところで、bpsはbasis pointsの略だとおもいますが、
確かに、よく金融用語として耳にします。
でも、なぜ%ではなくて、この言い方をするんでしょうか?
単にコンマ以下の数字より扱いやすいからなんでしょうか?

昔、藤巻健史さんの本で読んだ、かすかな記憶
もありますが、思い出せません。気になります・・・

by ikadoku | 2007年07月13日 17:04

> 通りすがりさん
ありがとうございます。そう!その通り!←早速頼っている。
会社毎に、というか負債ごとに、利率は微妙に変わるので、モデルを組む場合はTIBOR+XXbpsで一般化して計算してしまうのですよね、、、

これからもよろしくおねがいします!

by ロベルト本郷 | 2007年07月16日 09:33

> ikadokuさん
bpsはおっしゃるとおり、Basis Pointの略です。
うーん。なんで使うのでしょう?債券とか為替部の人が0の下に桁がたくさんあると間違える可能性が高くなるからかな? ← 超適当な意見

これからもよろしくお願いします。百式管理人先輩と掛け合っていきますー

ps
ちなみに藤巻健史さん、僕が大学4年の時に客員講師で来ていたので、講座受けてました。昔は今みたいにメディア慣れしてなくて、訥々としゃべる感じだったんですけどねぇ。
その当時から円安論をぶってました。
彼からは、『(合っているかは別にしても)一つの軸を持って明確な論陣を張ることの大切さ』を学んだ気がします。

by ロベルト本郷 | 2007年07月16日 09:39

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