日本以外のすべての国で通じる携帯電話の話
July 16, 2007 10:22 AM written by Roberto Hongo

mobile.jpg

こんにちは。ロベルト本郷です。ブログ開設して1週間、なかなかレスが付かないなぁ。(´・ω・`)ショボーン。って思ってたら、僕が公開する作業が必要だったのですね。灯台もと暗し。今のところすべて返答しましたのでよろしくお願いします!

さて、外人の投資家が日本に来るたびに、驚愕しているのが日本の携帯電話の機能です。そりゃ、携帯電話に音楽再生(&ダウンロードサービス)、サイフ、テレビがついてたら、びっくりするわ。でも、僕が外国にいって気づくのは・・・日本製の携帯電話ってほとんどないよね、ということ。

ということで、携帯についてちょっと整理してみました。

■ 事実

  • 2006年に世界で売れた携帯電話の台数: 約9億9,080万台
  • 内訳:北米 約1.6億台、西欧 約1.7億台、東欧 約1億台、ラテンアメリカ 約1.1億台、アジア 約3.2億台
  • メーカー別世界シェア(2006年):ノキア 36.2%、モトローラ 21.5%、サムソン 11.3%、ソニーエリクソン 9%、LG 7.4%
  • 2006年に日本で売れた携帯電話の台数:4,726万台
  • メーカー別日本シェア(2006年):シャープ 19.6%、パナソニック 13.2%、NEC 13.2%、東芝10.8%、富士通 7.9%
  • 世界の携帯電話販売台数に占める日本の割合:4.77%

※ 数字はGartnerより。

[考察]

さて、ではなぜ世界における日本のシェアは少ないのでしょうか。

『日本の方式はPDCで、欧米はCDMA/GSMなので、日本仕様を中心に作っている日本メーカーは厳しいんだよ』という考え方もありますが・・・これは、第2世代までの理由ですよね。第3世代では、W-CDMA/CDMA2000(だっけ?)になっているから、日本と世界では同じ方式を使っているはず。

そう考えると、結局のところ、日本の携帯電話業界は『キャリアとメーカーが手を取り合う護送船団方式』だと思います。

最近、総務省が1円携帯見直し、SIMロック解除って言ってますよね。↓のリンクでも、記事が出ています。

» ITmedia News:「1円携帯」段階見直し、SIMロック解除解禁も 2010年めど・総務省方針

でも、この話・・・どんどん結論が先延ばしにされてるんです。しかも骨抜きになっている。

リンクの記事で大事なところは『10年度を目処に、携帯事業者を変更しても端末をそのまま使えるように出来る仕組みの法制化を検討』の部分です。

2010年に検討を開始って、「おいおい、いつになったらやるんだよ!」って思いませんか?

僕の予想では、最終的な結論として、SIMロック解除と販売奨励金の廃止は『2本立て方式』で究極の骨抜きになると思います。

つまり『1台2万円で、毎月の通話料が1000円高いか、1台6万円で1000円安いか、どっちでも選べますよ!』というやり方。

そりゃ、2万円の方を選びますよね。2ヶ月で水没させちゃったら損だもん。

ではなぜ、『国際的に通用する新たな発展戦略』のハズの総務省指針が、先送り&骨抜きされていくのでしょうか?

それは結局、次のようなインセンティブが働いているからではないでしょうか?

キャリア側:「ナンバーポータビリティーでさえこんなに大変なのに、これ以上ユーザーにスイッチされまくったらかなわん!」

メーカー側:「キャリアに販売奨励金を出してもらって、買い換えてもらわないと商売にならない!(母数が伸びてないから)」

つまり、キャリア、メーカー双方が、『国際的に通用する新たな発展戦略』なんてされたら困る、と思っている時点で、物事は進まないのです。(断定してしまった。進まないのではないか、と。)

結局、日本が当初PDCという独自方式をとったことで、外国メーカーとの競争を防ぐことができたが、結果、国際競争力は失った、ということだと思います。

日本メーカーは、『毎年よくて5%成長』の市場で、台数成長の多くを買い替え回転数をあげることにフォーカスするしか、成長の道がないのです。

携帯電話業界はその典型的な例ですが、日本のテクノロジー市場は、なまじ日本国内の市場規模がそれなりにあるために『別に国内相手にしてるだけでやっていけるじゃん』というインセンティブが働きやすいのは事実です。

ゆっくりと、閉じたところで、縮小していく。でもその過程で、美しいモノ・サービスが生まれていく。でも世界には広がらない・・・。まさに、オーストラリアのコアラ!カモノハシ!カンガルー!キウィ!(これはニュージーランドか)

痛みを伴って進化適応しながら、なりふりかまわず、世界に打って出るのか、ゆっくりと、美しく、縮小していくのか(そういう意味で、安部総理の『美しい国』というのは、正しく日本を表現していると思います)。

どっちがいいのでしょうかねぇ・・・。

僕は、どっちでもいいと思います(無責任?)。ただ、個人としては成長が止まるなんてまっぴらですので、アグレッシブに世界を見させてもらって、勝負していきまっせ!

最後に・・・知ってました?毎月の世界の携帯電話加入者数の純増数(新規加入から解約分を差し引いたもの)は約1,000万人ですが、そのうち700万人は、インド国内ってこと。毎月700万人の新規加入者がいるインド!こういうダイナミックなのがいいね!

【百式管理人のコメント】

さて今回は携帯電話の市場について。ロベルト熱くなっていますねw。

さて携帯電話。iPhoneなどが盛り上がっていますが、日本のシェアは上記のとおり5%弱。アジアで売れまくっている割には日本のシェアは小さいですね・・・。ファイナンス的にもどこに投資すべきか、など、いろいろ考えてしまいますね。

また携帯が売れた数などなど、こういう数字を感覚的にでも知っているといろいろな計算が出来て良いですよね(モバイルサービスの市場規模概算とか?もちょっと調べないとでしょうけど)。

それはそうと最後のインドの話が気になりますよね・・・これって一体?!そのうちロベルトから解説があることでしょう!


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コメント一覧

こんにちは。
連休を終えて、何日かぶりに拝見すると
ROE→WACC→携帯と、ダイナミックに話しが展開
されていて驚きました。ますます、目が離せません!

ところで、携帯ですがiPhoneが日本に上陸しないと、
キャリアもメーカーも、なかなか目を覚まさないんじゃ
ないでしょうか。
確かiPhoneって無線LAN対応でしたよね。
そうすると、使われ方がもっとPCライクになって、
キャリア側の位置づけも変わってくるかもしれませんし。

by ikadoku | 2007年07月17日 14:50

> ikadokuさん
こんにちは!
ダイナミックな気まぐれにお付き合いいただいてありがとうございます。

さて。
iPhone、発表されたときはすごい沢山質問を受けました。僕のキャリアは、2003年4月にApple株をいっせいに買ってもらったことで形成されたといっても過言ではないので、、、笑

でも、僕の意見では、
『iPhoneは年間目標販売台数1000万台、Global携帯電話のシェアでは1%がターゲット』というのは忘れてはいけないと思います。

少なくとも現時点では、Hype先行かな、と。

日本のキャリアとメーカーは、『目を覚まさない』のではなく、『知っているけど目を覚ましたくない』のだと思います。(そもそもSleepyであることは悪いことなのか、という議論もありますが。平和でいいじゃないすか w)

その意味でも、孫正義にはすごい期待しています。がんがれ、日本の破壊者!

ちなみに僕はauです。←だめじゃん

by ロベルト本郷 | 2007年07月17日 18:08

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